敗軍の将、多いに語る

2008.08.28 Thursday 04:02
0
    闘将と呼ばれた男の割には、随分と女々しく言い訳ばかりを並べている。敗軍の将、兵を語らずどころか、語りまくりの上に責任をウヤムヤにしている訳であるが、かつて現役時代はあれほど敵として対峙し、そのエネルギーを糧に野球人生を送ったとされている割にはその敵のチームの親会社である新聞社のドンから代表監督続投にお墨付きを貰ってスッカリその気になっているのはどうなんだろう?まぁ言い訳を言うのまでは100歩譲って認めよう。敗因の分析はとても大事な事だ。しかしそれは公に向って言う話じゃなかろう。連盟なり機構なりにマズ最初にレポートで報告せんかい!だいたい上位3チームに1つも勝てないというこの結果を受けてもまだヤル気なんかい!と突っ込みたくなりますわな。せめて1年間は蟄居するとか、WBC監督は自分から辞退します位の事を自分の口からハッキリと言えないのかな?こうした思わぬグズリ具合にゲンナリしているファンの人も多いんじゃないかねぇ。かくいう私は、その前からずっとゲンナリしてましたが。

    そもそも選抜メンバーの構成以前に、コーチ編成から、そもそもの認識の問題、まず第一に前回の時の監督代行した中畑に何一つ話を聞きに行かなかった段階でどうかなとねぇ。今後のオリンピックで野球が公式競技にカンバックすることはないと思うが、もしも仮に戻るとしてもその時はアマチュアを中心とした編成でいくべきだろう。それにつけても今回の失態をプロサイドは、特に闘将さんはアマの人たちにどう説明する気なのかな。プロのほうがアマチュアから奪っておいてこの様ではお話にならないではないか。しかも韓国のプロ代表にアマチュアの日本代表は勝っているのになぁ・・・それこそ国際ルール上で・・・。

    まぁ一説には今度の五輪で金メダルを取り今秋で契約の切れる原を上手く追い出して次期巨人監督に就任するという手筈だったらしい。しかし世界の野球の壁は高く、金メダルどころか4位という無残な結果に。新聞社のドンと闘将の思惑はズレてしまったみたいだが、 どうにか上手く世間をなだめて代表監督を継続して権力を温存したいようだ。ただこの闘将とやらがジャイアンツの監督になった時には、綿sとしても心おきなく30年以上のジャイアンツファンを辞める事になりそうなので、WBCの監督やりたければどうぞ、どうぞ。そちらの方でお引取り下さい。但しジャイアンツからは誰も連れて行くなよ。『情の采配』という名の『自己陶酔采配』の犠牲にわがチームの選手を巻き込まないで頂きたいですからねぇ。阪神やソフトバンクの悲劇を繰り返したくないですからね。しかし報知新聞で新井の怪我に触れ、新井の状態を把握していなかったNPBサイドの瑕疵を責めていたが、オイオイ、闘将とやらは新井のチームのSDだろうが!落合でも野村でも構わないが、普通に監督してくれる人を次期代表監督には望みたいものだ。
    category:野球 | by:ガイチcomments(1)trackbacks(0)

    情と理 原と落合

    2007.11.02 Friday 18:30
    0
      原辰徳が現役時代、プロ野球選手会の副会長をしていた時のことだ。当時、統一契約書の不備を指摘しそれがなかなか解消されずに不満に思った落合博満は、予告もなしに突如選手会を脱会してしまう。選手会は球団サイドとのFA導入とドラフト改革の団体交渉の大詰め、真っ只中にその知らせを聞き愕然とする。大物選手の離脱となれば交渉にも差支えが出るのは目に見えている。最悪のタイミングで最悪の行動に出た落合を選手会首脳は何度も説得をしたが、落合は結局その態度は変えなかった。交渉は紆余曲折を経て、残念ながら妥協の産物となり不完全な制度になってしまったものの、どうにか選手会は球団サイドとの粘り強い交渉の末にFAの権利を獲得した。

      そうした努力と球団サイドの思惑も重なりFAが導入される。そのFA移籍第1号になったのは、言うまでもない落合博満だ。しかし選手会を脱退していた落合は、その法的手続きをどうしたらいいかが全く分からなかった。しかも上にあげたような経緯で選手会を脱退している以上、自分からも聞く訳にも行かず、そして教えてくれる人もいない。困り果てていた落合に救いの手を差し伸べたのは誰あろう原辰徳だった。落合がFAをすれば巨人に移籍をし、原はポジションを追われるかもしれないのが明白であったにも拘らず、風の便りで落合が困っている話を聞いた原は自ら落合の自宅に赴き、制度の説明をした。落合は黙って原の説明を聞き入っていたという。その後落合はFA宣言をし、巨人に入団。原はポジションを追われた形になり引退時期を早めた。原は後日、懇意にしている新聞記者に何故そんな事をしたのかと聞かれた際こう答えたという。

      「FAというのはプロ野球選手が皆で勝ち取った権利なんだ。それを行使したいという選手がいればサポートするのが選手会の役目であり、俺の役目だよ」

      プロ野球選手として個を重んじた落合と己の犠牲を厭わなかった原。そんな個の塊である筈の落合が監督となってからはその態度を豹変させる。個の犠牲を第一に考える落合。そしてその最たる形が最高の場面で、個にこれ以上ない犠牲を強いて、チームとしての最高峰の栄冠を勝ち得るという形で、それらは結実した。

      原ならば、どうしただろうか?ジャイアンツ愛を唱えチームへの忠誠を柱にすえた原も同じ選択を取るのだろうか。いや、それは違うだろう。長年原の野球を見てきているものならば分かる筈だ。多分、いやほぼ間違いなく、例えそれがきっかけで栄冠を取れない事があったとしても、落合の取った選択は取らなかった。確かに勝負師としては、落合の行動、判断が正解なのかもしれない。しかし私が心惹かれ、そして情熱を持って見続けたい野球人は、やはり誰あろう「情の人」原辰徳なのである。
      category:野球 | by:ガイチcomments(2)trackbacks(0)

      テレビと興行 プロ野球とテレビ視聴率

      2007.10.10 Wednesday 15:01
      0
        今朝の新聞のスポーツ欄に小さな記事で「セントラルリーグ、実数発表後、最高の観客動員数」というのがあった。観客動員数を実数発表に切り替えてから初めて1200万人を超えたと言う。今年は去年よりも交流戦が減ったので、そこを考慮すれば、相当数の観客が増えた事になる。

        その一方で巨人の優勝ゲームが地上波で放送されないことで端的に示している様に関東地方の地上波テレビでの野球中継の視聴率は年々凋落傾向にある。今年の巨人戦の平均視聴率は二桁に乗らない状態で全盛期に比べるとかなり厳しいことに違いないが、ただこの議論をする上で押さえて欲しいのは巨人戦の視聴率は昔からずっと良かったわけでない事である。V9時代の視聴率は決して高くはなく、それは80年代も同様だ。V9時代の平均視聴率は確か15%以下だったと記憶している。巨人戦の数字が上がり始めたのは、皮肉にも野球人気に翳りが見え始めたとされる90年代に入ってからであり、日本テレビの放送時間も元々は19時30分から21時までの90分放送(その前は20時からの1時間の放送)だった。ナイター中継の基本形式が2時間になったのは、日本テレビが視聴率4冠王になった頃で、ゴールデンタイムの視聴率強化策の一環として平日の19時から30分間放送していた人気の帯番組「追跡」を止めて、野球中継にしたのがキッカケである。

        ここ数年の東京ドームでの巨人戦を見ていると分かるかと思うが、極端に観客のいないブロックが表れていたと思う。これはチケットのまとめ買いやまとめ売りの弊害で、これが暴力団などがチケ売りに介在する温床になっていた。そこでジャイアンツサイドは最近になりチケット販売の適正化を行い、そうした事を無くしている。以前に比べて発行部数の多さだけが“ウリ”の讀賣新聞の拡販材料に巨人戦のチケットが余り出回らなくなったのには、単に需要が少なくなったと言う事以上に流通の適性を行った結果でもある。そうした流通や販売ルートの適正化の促進により無料券や招待券的なものが相当数減った事実がある。

        この間、東京ドームで行われる予定のクライマックスシリーズのチケットが販売されたが全席が即日完売であった。テレビの視聴率だけを見れば今までタダで見ていたお客さんの長期低落傾向に歯止めが掛からないというプロ野球だが、一方でお金を払って見に行こうと言うお客さんは年々増えているのもこれまた事実である。CS放送ではジャイアンツ主催ゲームを全戦完全放送するG+の加入者は年々増加し、スカパーで販売しているほぼプロ野球を全て見る事が出来るプロ野球セットの契約者数も年々増えている。

        こうした興行人気とテレビ視聴率の乖離は、何もプロ野球に限った話でなく、私が当ブログで再三触れているプロレス格闘技のジャンルでは当たり前の話となっている。この間日本武道館で行われたK−1 MAXの決勝戦は平日開催であるにも拘らずチケットは完売し、当日券も即完売。超満員札止めに近い観客の中で行われ、試合内容もK−1 MAX史上、最高の出来で非の打ち所のない完璧な興行であったにも拘らず、テレビの視聴率は過去の数字と比較して余り高くない11%強で終った。

        テレビ局から発生する放映権料が各種プロスポーツを支えている前提は否定しないが、数字と内容が伴わない、もしくは興行の人気と数字の高さが比例しないという現実を前に今一度、テレビと興行の関係を考えないと、テレビ内常識に振り回されてジャンルの没落を促進してしまう。メディア内から聞こえてくるプロ野球人気の下降傾向話はその殆どがテレビの視聴率を元にして語られており、そうした“罠”に嵌って、人気浮揚を考え始めてはいけないぞと、改めて確認したい。
        category:野球 | by:ガイチcomments(0)trackbacks(0)

        奪回!

        2007.10.03 Wednesday 03:12
        0
          プロ野球 巨人、5年ぶりの優勝 国際ニュース : AFPBB News

          3−4.1点ビハインドで迎えた9回の裏。先頭打者の小笠原が死球で出ると、原は迷わず代走に鈴木を送る。打者は4番のイスンヨプ。しかしここで代走に送った鈴木が致命的なミスをする。投手館山のモーションの逆を付かれて牽制死。誰しもがホームランでのサヨナラ勝ちを夢見ていたその瞬間をぶち壊しにする、大ミスであった。しかしここからジャイアンツは粘る。イ・スンヨプは粘り四球を選び出塁。ワンアウト、ランナー1塁。打者二岡。スタジアムにいた誰しもが2000年の二岡のサヨナラホームランによるサヨナラ胴上げ劇を思い出したと思うがベンチの原は違った。二岡に命じた作戦は送りバント。2アウトランナー2塁の状況を作る。当然ながら阿部は敬遠される事を承知で、原は代打矢野とその次の清水に全てを託す作戦に打って出た。

          放送席の江川や堀内も首を捻ったこの作戦に私は野球人原辰徳の原点を見る。原の父、貢は、東海大相模高、そして東海大学の野球部監督として学生野球界では知らぬものはいない名将である。その貢の野球はリスクを恐れず、そして相手チームに常にプレッシャー与えろ、と言うものだ。貢は攻撃時にアウトカウントに関わらず常にスコアリングポジションにランナーを置く野球を目指していた。貢は辰徳が学生時代、負けられない大一番でも1点ビハインド状態の9回2死1塁から1塁ランナーを2塁に盗塁させる作戦を躊躇う事無く行った。貢は、バントによりアウトカウントを相手に与えるというデメリットを超えて常にスコアリングポジションにランナーを置き守備側に精神的負荷をかけ攻めていく考えを好み、辰徳はこうした野球に心酔していた。

          優勝が決まる大一番、土壇場になり、原が取った二岡へのバントの作戦。見ているものを驚愕させたその作戦に、私は原が幼き頃から野球に関するその全てを教わった父である貢の影を見た。野球と言うスポーツは、土壇場になればなるほど、そこに関わる人々の人となりが自然に出てしまう、なんとも素晴らしきものであると実感する。あの2000年の時の様な派手なホームランでなく、矢野や清水が泥臭いヘッドスライディングをしてもぎ取った2点で劇的な勝利を挙げ優勝を決めた今夜の巨人の野球に、私は原辰徳の野球哲学の集大成を見る。讀賣新聞の社員に寄る現場への介入に始まった屈辱の監督退任劇から4年、あの時に失われた野球人としてのプライドを原辰徳は今夜、“奪回”してみせた。
          category:野球 | by:ガイチcomments(1)trackbacks(0)

          桑田、熱投

          2006.04.14 Friday 00:29
          0
            今日は東京ドームに巨人戦を観に行ってきた。空席目立つスタジアムだが当日券でもいい席が座れるし、久し振りに覗いた巨人戦は例の暴力団絡みが消えたお陰もあり、すこぶる快適な空間となっていた。今日観に行ったのは他でもない、桑田が投げるから。まぁ丁度店番が休みだったというのもあるが好調巨人の具合を確かめに大井競馬への誘惑を断ち切って、ドームまで試合を見に行って来た。原解任後、長年の巨人ファンへの未練を断ち切った私だが、性懲りもなくまたしても戻って来てしまった訳だが、いやぁ今日の試合は痺れましたよ、往年の巨人ファンには。若手が打ち、走り、そして桑田が投げる。広島ファンには悪夢の様な試合だったと思われるが、17安打で9点、しかしホームランはゼロ。気付けばセントラルリーグで選手の総額年棒の座を中日に明け渡し2位になった巨人。試合後の桑田のヒーローインタビューでは「今年“は”監督、コーチ、選手が一丸となって戦っています」と言っていたが、私の周りにいた人全てが「やっぱり去年は、違ったんだな(笑)」と口々に言ってたのが可笑しかった。しかし泣けましたよ、桑田のインタビュー姿にはね。

            今年の巨人の野球を巷では「スモールベースボール」と称しているが、今日の試合を見ていて原が目指している野球は、そこではないような気がしたのは私だけではないだろう。前にも触れたが原の野球は戦略面においては藤田時代の戦術、つまり牧野の作り上げた野球をベースにしたバランス型の野球であり、所謂メジャーで繰り広げられているスモールベースボールとは質が違う。アスレチックスやドジャース等が取り入れていたセイバーメトリックスを使った戦略ではない。セイバーメトリックスと呼ばれる統計データを用いた戦術ではバントや盗塁はハイリスクと考えられ、ランナーを貯めた状況では効果をなさないとされているのが基本の戦術である。

            ただこのセイバーメトリックス戦術も最近研究されてしまい弱点が露呈してきて様々な不安点が顕在化しているが、まぁセイバーメトリックスに関しては次の機会で詳細に触れるとして、とにかく今年の原の戦術が際立っているのは、何よりも選手のモチベーションコントロールの巧みさに尽きる。戦術を増やすという事はそれだけ選手の役割分担が細分化され明確化されるという事だ。前回の失敗も踏まえた上で用兵のキモを見事に突いていると感心しきり。今日はいいものを見させてもらったと感謝である。
            category:野球 | by:ガイチcomments(14)trackbacks(0)

            この道より歩く道なし

            2006.02.17 Friday 04:53
            0
              過日、元巨人の名将藤田監督が亡くなった。各所で様々な人が藤田氏の人柄と実績を評価している、私も納得だ。過去の成績を見て名将と呼ばれるのは巨人ファン以外にも頷けるかなと思う。ただ第1次藤田政権期の野球は、勿論藤田氏の素晴らしい選手掌握術に寄るものも大きいが、何よりも長嶋が鍛え上げた若手選手の駒が豊富だった事とそして名参謀牧野茂の存在が大きかった。

              牧野は川上V9時代の巨人野球を作り上げた人物でもある。サードコーチボックスに立ち選手にサインを送るスタイルを最初に実践し柴田をスイッチヒッターに転向させストッパーやセットアッパーという概念を日本野球に持ち込んだのも牧野の仕事だった。

              彼は極めて難しい状況で監督を引き受けた藤田氏をサポートするために所謂「トロイカ体制」の一員として入閣をした。翌年癌が再発し本来なら「王監督」時代までヘッドコーチをする筈だったのだが離脱する事になる。王が監督を引き受けるまで牧野は言い続けた事がある「ワンちゃん、監督になる前にとにかくサードコーチボックスに立っておけ」しかしシャイな王氏はその言葉に対し首を縦に振ることは無かった。巨人での屈辱の監督時代を終えた王氏がダイエーの監督として再出発をした西武との開幕戦。王監督の姿が牧野が言い続けたサードコーチボックスにあったのは印象深かった。

              藤田政権1年目、巨人は日本シリーズで日本ハムと対戦した。この時日ハムは研究に研究を重ね牧野の出すサインの一つを見破っていた。第2戦目、ピッチドアウトし打者は空振り、盗塁を阻止した。そう、ある条件が揃った時のエンドランのサインを見破ったのだ。しかし牧野はその後もサインを変えずに出し続け巨人3勝2敗で第6戦を迎える。試合の序盤、牧野はエンドランのサインを出す。日ハムは当然とばかりピッチドアウトしたがランナーもバッターも微塵も動かなかった。慌てる日ハムバッテリー。そう、牧野は日ハムがサインを見破った事を第2戦目の段階で既に知っていたがワザと知らぬ振りをしていたのだ。土壇場の6戦目に牧野は全てをひっくり返す。混乱した日ハムベンチはその他にも牧野が仕掛けた小さな罠に悉く嵌り結局何も出来ずに試合を落としそして巨人は優勝した。

              今巨人の監督をしている原と江川は最後の牧野の教え子である。牧野は辞めるまで自ら目を付けたこの二人に事ある毎に野球の話をし続けたという。原と江川の野球観が似ているのは家庭環境と牧野の存在があろう。そんな牧野野球直系の原が貧弱と化した今の巨人をどこまで立て直せるのか、私は大いに期待したい。
              category:野球 | by:ガイチcomments(1)trackbacks(0)

              野球ほど素敵なショーはない

              2005.10.18 Tuesday 03:25
              0
                原解任後、一転してアンチ巨人になった私がこの2年間に野球場に行ったのは10回にも満たない。が、この日記でも数回触れたがその少ない野球場観戦歴の内のヤンキースの松井を観にドームまで行った回を除けばその残り全部はマリンスタジアムである。何せマリンスタジアムは、第1期大学時代には場所借りて野球した事もあるし、友人らと学校終わりに良く観に行ったゆかりのある野球場。ロッテが特段好きだという訳では無いが、第1期バレンタイン監督解任時にはマリーンズファンの友人と抗議デモに参加したこともあったか。球場前で広岡ヤメロコールをした記憶が蘇る。

                しかしだ。このプレーオフは「これぞ、野球」というものを堪能させていただいた。まぁ第1ステージから痺れる試合が多かったが、福岡でのこの5試合は日本のプロ野球の歴史に残る素晴らしいシリーズだった。良くアメリカのスポーツ界では、印象的なプレーの事をワンセンテンスで表現する事がある。例えばアメリカンフットボールでは、スーパーボウルで49ナーズのQBジョー・モンタナが試合時間残り3分の間に逆転のタッチダウンを奪ったプレー、いわゆる“モンタナマジック”と称された一連のプレーを“THE DRIVE”と名付けてそのプレーを今も称えている。

                このプレーオフを私がワンセンテンスで称するならば、やはりありきたりであるが“ザ・シリーズ”と呼びたい。この福岡で行われたプレイオフ、ほとんどの試合が最少点差試合でありそれこそ一球の緊張感が最初から最後まで貫かれた見事なまでの試合ばかりだった。野球、面白いじゃん!と声を大にして言いたくなる、本当に野球の醍醐味を感じさせてくれた素晴らしいシリーズだった。

                ただ一野球ファンとしては諸手を上げて喜びたい試合だったが、ホークスファンの気持ちを思うとまぁなんとも…。何せ2年連続だからなぁ。ファンもそうだし選手のキモチ思うとなぁ。パリーグ会長は来年度からは制度の見直しをすると示唆しているが、確かに1位通過チームにもう少しアドバンテージを与えないと1位通過チームの選手、関係者、そしてファンのキモチの持って行き場がなくなるものね。世間では球団合併だ、経営統合だ、新株だとグラウンド外の騒ぎばかりの御時世に、どちらも勝者と呼びたい様な本当に野球の楽しさ、怖さを存分に感じさせてくれた両チームの選手そしてそうした空気感を作り出した福岡ドームに集まったお客さんに感謝したい。
                category:野球 | by:ガイチcomments(8)trackbacks(0)

                リ・スタート

                2005.10.15 Saturday 05:01
                0
                  新体制となった巨人の秋季キャンプがそろそろ始まる。ヘッドコーチの近藤氏はこのキャンプ中、朝から晩までの野球漬けを宣言している。近藤氏は主力組の特権を剥奪して宮崎の秋季キャンプに野手全員を強制参加させる予定であるという。これの例外はないらしく、ロサンゼルスで古傷の右ひざ検査とトレーニングを予定している小久保や二岡、阿部という怪我人らにも「チームプレーを確認したいので参加して欲しい。リハビリをしながらみるだけでもいい」と話している。

                  この話だけを聞くと何だかなぁ、根性論かよなぁ、前近代的だよなぁと思う人も多いだろう。実際あるサイトにはこの話に触れて「みるだけでもいいということは、近藤コーチがこの3人のチームプレーを確認するという意図は全くなく、この3人に確認させることが目的ということになる。近藤コーチの認識ではこの3人もその程度の選手だということだ。しかも『11月までは球団が選手を拘束できる』という言葉に相手を大人として扱う意識は非常に薄い」とかなり批判的に捉えていた。確かにその通りだと思う、ただしそれは一般論としてだ。

                  残念ながら今の巨人は一般論が当てはまらない。と、言うのも堀内時代のキャンプでは全くと言っていいほどサインプレーやカウント別のバッティング練習、更には複雑なシートノックや打撃練習も殆ど行われてこなかった。ニュースでは殆ど載っていなかったが、巨人の今年の春のキャンプは全体練習では午前9時から午後1時でオシマイという極めて短時間な濃度の薄い練習を繰り返していたからだ。投手の練習では上原と工藤以外、投げ込みが150球超えた選手はゼロに等しく、野手にしても準備運動の30分を除くと僅か3時間程度の練習ばかりである。

                  堀内時代の2年間は、チームとして戦う以前の問題がキャンプに詰まっていたのである。私が近藤コーチの今回の判断を正しいと信じるのは、今の巨人が普通のチームならいざ知らず12球団で最もチーム連係プレイの練習をせず、いや練習時間そのものが最も少ないチームであるからである。巨人の様な高額年棒選手が多いチームが結束するには強烈なカリスマ性を持つ人間を戴くか、内部を固めるより他にない。これは古今東西の如何なるプロの団体競技に通じるものであると思っている。長嶋と言うカリスマ亡き今、巨人が取るべき残された道は、チーム力を高める方向に収斂していくより他にない。それ位今の巨人は、危機的状況であるという事なのだ。組織再生論としての側面も含めつつ今年の巨人のキャンプの動向に私は注目をしている。
                  category:野球 | by:ガイチcomments(3)trackbacks(0)

                  エイトマン、リターンズ つづき

                  2005.10.06 Thursday 03:34
                  0
                    読売は、分かっていないのだ、渡辺恒雄が全面に出てくる度にファンが離れていっているのを。いや、本当は分かっている。実は…昨年末、巨人は広告代理店を使い自チームのブランドイメージ調査を行った。その席上、1番ファンから反発が多かったのは渡辺恒雄の存在であったという事が報告されたという。しかしその事が球団上層部にまで届いたか否かは、今回の次期監督探し騒動を見れば一目瞭然だ。

                    そもそも就任1年目に若手を大胆に使い、1軍と2軍の垣根を取り払い戦力を活かし切ってセリーグを制覇し、日本シリーズでは宿敵西武相手に4戦4勝のスイープで日本一になった原を2年目に切る破目になったのは、渡辺の懐刀とされる三山なる読売新聞本社の人間が来年度のコーチ編成に留まらず試合前の監督室にまで乗り込み監督の専権事項である選手起用にまで口を出し命令するという前代未聞の傍若無人さを露呈した事が原因である。そんな無能な人物を起用した任命権者の責任は不問とされ、責任のみがトップダウンしてくるというこの不条理さ。まるでカフカの世界である。

                    結局、絶対権力を身に纏い側めには腰巾着しかいない今の渡辺読売体制の歪が全て出たのがこの騒動の本質なのである。その側め達の腰巾着ぶりは読売新聞の社説を10日も読めば良く分かる。こうした本質が変わらぬ限り、巨人の再建は不可能である。渡辺恒雄が死なない限り、読売、そして巨人の体質は変わらない。そんな厳しい状況の中、原は監督を引き受けた。これ以上無いお人好し振りである。実際、彼に断られていたら巨人は完全に迷走状態に突入したのは間違いなかったはずだ。

                    今日、地上波放送は打ち切られCSとBSデジタルでのみ放送された巨人の最終戦、原は江川と共に試合の解説をしていたが、江川がシミジミと「こんな大変な状況で監督を引き受けたのは凄いこと」と言っていた。グランド上では今日限りで引退する選手が胴上げされる中、今日退任が決まった堀内監督は観客への挨拶も無く、胴上げされることも無く、いつの間にかグランドから姿を消していた。セレモニーが終ったあと、ライトスタンドからは清原と原が現役時代のテーマソングの両方が流れていた。巨人ファンを離れ殆どアンチジャイアンツだったこの2年間。私とジャイアンツの“最後の付き合い”が今日から再び始まった。
                    category:野球 | by:ガイチcomments(1)trackbacks(0)

                    エイトマン、リターンズ

                    2005.10.06 Thursday 03:34
                    0
                      阪神シニアディレクター星野仙一に巨人関係者が接触を始めたのは交流戦終盤だったという。落ち込む視聴率に売れ行きが鈍化する新聞の販売部数、ジャイアンツの金看板が剥げる事は、世界一の販売部数という肩書きしかとりえのない新聞社には致命傷なのである。改革という名の自己保身の作業が始まるのはあっという間だった。星野という劇薬を投下する事で阪神が得た効果を期待するという二番煎じの作戦は水面下で着実に進められた。ドラフトの裏金工作による引責をした筈の渡辺が舌の根も乾かぬうちに復帰したのが6月、この時期に星野との交渉が始まったとみていいだろう。

                      そうした要請に星野はヤル気だったと聞く。それは最後に宿敵だったジャイアンツに請われる形でそのユニホームを着て指揮官になりチームを立て直せばポスト長嶋茂雄的な存在になれる事は間違いない。8月に入りほぼ状況は決まりかけ、星野監督誕生でいけると関係者筋は確信していたという。トコロがだ、ここで致命的なミスを読売が犯す。8月清原の去就問題が大きく紙面を賑わしている頃、次期監督を模索始めた各マスコミが飛びつく格好のネタを首脳自らがが提供してしまう。

                      球団会長渡辺恒雄がホテルでの会食後、ほろ酔い気分で囲まれた記者に不用意な発言をする。『星野君は立派な監督だよ』という例のアレだ。この段階では飛ばし記事扱いだった星野巨人監督説はこの発言により事実上球団首脳が認めた事と同じとなり報道は一気に「星野監督」へとシフトししていく。

                      おりしも阪神は優勝争いの最中だった。当然そんな空気に水を差すようなこの騒動に阪神ファンは反発し星野は反感を買う。巨人のOBや関係者も突然降って湧いた外様の監督起用に難色を示し、反発が起きる。騒動は加速し事態は混迷する。結局、そうした空気に星野は危険を察知し、阪神SDとして残留を公の場で表明する事になった。そして今日、巨人は原辰徳を次期監督に指名する。実は原には滝鼻オーナールートで交流戦中盤に監督依頼の話が来ていた。星野の話が誰主導だったかが良く分かるエピソードである。

                      さて今回の騒動の問題とはなにか。それは巨人という球団が、トップが自ら監督人事という一番大事な事項を酒の勢いに乗せ、ポロリとマスコミに喋ってダメにしてしまうというこの危機管理能力の皆無さ、そして昨年引責した筈の人間が何の躊躇いもなく再び戻ってくるというこのモラル感の無さ、そしてそれらを咎める事のできる人間が周囲にいないという絶望的な悲惨さを是正できないという事に尽きるのである。
                      category:野球 | by:ガイチcomments(0)trackbacks(0)

                      PR
                      Calender
                       123456
                      78910111213
                      14151617181920
                      21222324252627
                      28293031   
                      << July 2019 >>
                      Search Now
                      Notice
                      BUY NOW
                      AMAZON NOW
                      リンクシェア
                      リンクシェア アフィリエイト紹介プログラム
                      Selected entry
                      Category
                      Archives
                      Recent comment
                      • 日曜日の競馬から
                        LesGack
                      • フラワーカップ 見解
                        EllLawn
                      • カンヌからの手紙
                        Randobevy
                      • 日曜日の競馬から
                        StepMob
                      • 【再掲】今更ながらホワイト騎手の降着について考える
                        Randobevy
                      • 静かな木曜日
                        Kelnism
                      • かしわ記念 見解
                        Rebundest
                      • 週末に少しだけ必要な2,3の事柄 その2
                        LesGack
                      • カンヌからの手紙
                        EllLawn
                      • ランカスターの辿った道  バイオレント・サタデー レビュー
                        Stevselo
                      Recent trackback
                      Recommend
                      Recommend
                      Recommend
                      Link
                      Profile
                      Search
                      Others
                      Mobile
                      qrcode
                      Powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM