博打を、興行を、画面の中を、時々語ってみる
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ボールは投げられた
昨日の丸藤KENTA戦は、様々な視点から何時までも語れる試合となったが、一日経って私がふと思うのは秋山の心持ちである。彼は昨日の試合を見て何を思うのか、それを無性に知りたくなった。

若い二人が互いの命を削るような死闘を見せた。小橋が消えてしまったノアのリング。本来なら秋山が体を張りそのリングを守らなければならない筈なんだが、彼はどうしても前線に立つ事を受け入れない。昨日も森嶋とは殆ど絡まず橋の引き立て役に徹していた。

昨日の武道館興行は比類なき厳しさを若き二人に与えた。小橋のいない武道館のメイン、しかもアンダーカードに目玉はなく、前回対戦した時の影もまだ人々の中に鮮明に残っている中でのラバーマッチである。 逃げ場のない、これ以上無いプレッシャーの中、彼ら二人は過去のリング上で展開された名勝負を全て内包し、人々の想像力を飛び超えて見せた。互いの持ち味を遺憾なく発揮させ、そして観客を興奮の坩堝に引き入れてみせた。

本来なら秋山が率先してやら無ければならない事を若き二人は見事にやってのけた。この試合を見てしまった我々は、これから先秋山がマスメディア受けするような言葉を発したとしても、殆ど聞く耳を持てなくなるのは明らかだろう。つべこべ言わないで秋山もああいう試合を見せてくれよ、と言われてしまえばそれまでなんだから。

私は秋山を出来る人だと見込んでいるからこそ、敢えて強い言葉で問いたいのである。昨日、丸藤はリング上でこう叫んだ「オレたちでヘビー級のメーン、なんか文句ありますか!」と。この言葉は一部メディアや一部保守的ファンに向けての言葉でもあったがそれと同時に、明らかにバックステージにいたであろう秋山へのメッセージでもあった筈だ。このまま彼は三沢が森嶋に見せた鬼の様な試合をするでもなく、各シリーズ毎にメディア受けするような投げっぱなしアングルをしながら楽隠居していくのか。またしても橋イジリで終らせてしまうのか。この試合を受けて、丸藤の言葉を受けて、秋山は次期シリーズをどのようなスタンスで迎えるのか。そこに注目している。

私は秋山の覚悟を見たいのだ。ここで見せずしてどこで、どのタイミングで見せるというのであろうか、歴史に残る一戦を終えた今、ノア所属のレスラーとしての秋山の真価が問われている。もしここから逃げるのならば、厳しいい言い方をすればノア内での彼のポジションがなくなる事だって、全く有り得なくはないのだから。実は今のノアで一番の岐路に立たされているのは誰あろう秋山である。私は彼の決断を待っている。
05:01 徒然 comments(5) trackbacks(0)
夜ごとパンクな夢を見ているか? つづき
<下から続く>

さて話は先週に遡る。今月24日に10年以上昔に地上波テレビでヒッソリと放映されたあるテレビドラマのDVDがレンタルされた。タイトルは「演歌なアイツは夜ごと不条理な夢を見る」主演は竹中直人、脚本は松尾スズキと宮藤官九郎、今や大人気の劇団ユニットである「大人計画」が発足初期に携わったテレビドラマである。私はこのドラマの存在をリーチ一発さんから情報で知ったわけだが、それ以来ずっと気になっていたので、当店の客層ではまず引っ掛からないだろうと思いながらも個人的欲求から商品を入荷し先週早速見たわけだが…

スゲェよ、とにかくスゲェよとしか言いようがないよ!

まぁ出てくるキャラクターが全部吹っ飛んでいるのは言うまでもないが、話だけでなく、いやストーリー展開以上に演出がふっとんでいる。中途に8MM映像使ったり、紙芝居を使ったり、そして何よりも音楽の使い方のセンスの見事さ!何せ使用曲がさ、エンリオ・モリコーネから三上寛までだよ、文句あるか!(笑)とにもかくにも最初から最後まで常識ハズレの演出の連続である。いやこれがカルトムービーとして作られたならまぁ話も分からんでもないが、深夜とは言え地上波テレビでしかも連続ドラマで作られたという事実が見終わった今でも、全く信じられないのである。

ただ私にとって衝撃的だったのはこれを見終わった後に、いや正確に言えば見ている段階で劇中に出てくるイラストレーションを見て「ピン」とは来ていたのだが、誰が演出していたのかを確認した時である。

演出家・大塚恭司。

やっぱりである、こんな作品、凡庸なテレビマンなんかに作る事ができよう筈もない。

マリック=映画地獄=人類滅亡と13のコント集=女王の教室=岡本太郎明日への神話特番=演歌なアイツは夜ごと不条理(パンク)な夢を見る

これらが一本の線だと知った時のこのワクワク感、今日知った事実は私にとって本当に衝撃的だった。こうして一連の大塚ワークスを振り返りつつもう一度「演歌なアイツは夜ごと不条理(パンク)な夢を見る」を見ると、改めて大塚氏の凄さを再確認するより他はないのである。それにしてもリーチさんの情報がなければ私は公私共にこの作品は完全にスルーしていた筈。この場を借りて改めてリーチさんには最上級の感謝をしたい。

しかし日本テレビよ、これだけの天才演出家が局内にいるのだから、もっと作品作らせなさいよ、頼むから。三振かホームランかでいいじゃないか。手堅く送りバントなんかするな、狙え場外ホームラン!である。
16:08 レビュー comments(0) trackbacks(0)
夜ごとパンクな夢を見ているか?
日本テレビのドラマディレクターに大塚恭司という人がいる。このお方はテレビ局プロパーの職員とは思えないアバンギャルドな演出(古い言い方だねぇ)を連発する異能の塊みたいな稀有な人であったのだが、ある日突然理由分からぬまま長き間の沈黙に突入した。大塚氏といえば演出家デビュー作である「筒井康隆の三人娘」からして凄かったらしく(残念ながら私は未見)学生時代この作品を観た人の口コミでその内容の凄さだけは知っていたのだが、その異能振りがもっとも世間に広まったのはやはり1989年から92年まで放映された「ミスターマリック超魔術シリーズ」であろう。しかし大塚氏は、日本中に一大ムーブメントを起こしたマリックシリーズをやり終えた後に、ディレクター業務からプロデューサー業務に変わり、演出の第一線から退いてしまう。そうした潜伏期間中大塚テイストが唯一テレビ上で見る事が出来たのは日本テレビ系列で深夜に放送されていた「映画楽園」という映画情報番組という名のコント番組であった。

大塚氏がプロデューサー業に専念中、電波少年の産みの親である土屋敏男氏が編成局長に就いた時に大塚氏に演出に戻らないかと何度も誘ったらしいのだが、それでも彼は沈黙を貫いていた。私はかねてから映画楽園の大ファンであったので、その話を聞いたとき残念でならなかった。しかし、土屋氏の働きかけの成果が合ったのかどうか、突如大塚氏が演出現場に舞い戻ってきたのが2004年。「人類滅亡と13のコント集」というトンでもないお笑い番組の演出家としてイキナリ我々の前に姿を表したかと思っていたら、その翌年に超問題作「女王の教室」の演出を手掛けて話題を集める。質と量を兼ね備えたこのドラマを撮り終えると、今年にはこれまた大問題作となった岡本太郎「明日の神話」除幕特番の総合演出家として登場、この手のタイプの番組の既存スタイルを全て無視するような常識ハズレのSP番組をこしらえた。番組開始と同時に「芸術は呪詞だ!」とぶちあげ「我々も被爆者である!」と叫び倒す凄まじい演出。彼は最後の番組編成会議で「いろいろとぶちかましますんで、各所よろしく!」と啖呵を切ったと言うが、確かに物凄いぶちかましを見せてくれた。

昨今のテレビは視聴率に雁字搦めにされ、テレビに道徳を求める不道徳な輩に両手を羽交い絞めにさせられ、人畜無害な番組ばかりが林立する中、10年以上の沈黙を打ち破り、再びテレビの世界に浮上してきた大塚恭司のその狂気の作品群に対し、私は手が千切れんばかりの拍手でそれを歓迎したいのである。

<上に続く>
15:31 レビュー comments(1) trackbacks(0)
今、過ぎていく未来
競馬ジャーナルという看板を掲げている以上ホントなら天皇賞回顧をしなきゃあいけないのだろうが、今日は何を置いても書きたい事がある。10月29日、日曜日ノア日本武道館大会のメインイベント、丸藤KENTA戦についてだ。

プロレス観戦歴20年余り、私が長年積み重ねてきたプロレスの常識なるものをいとも簡単に凌駕した。時代が変わり、歴史が動く。これほどの試合に生で巡り合えるチャンスはそうそうない、そんな神々しい瞬間を生で体感する事ができて私はただただ幸せである。

とにもかくにも物凄いモノを見させてもらった。現在過去未来、その全てを凝縮させた戦い。リング上にはある意味死の香りさえ漂う中で互いの持てるものを全て使い果たした試合であった。しかしだ、彼らが凄いのは30分以上殆ど休まず飛びまくり、蹴りまくり、跳ねまくっているのにも関わらず、最後まで互いの受身を考えて細心の注意を払いながらワザを掛け合い、そして決めているというその肉体的、精神的スタミナの無尽蔵さである。改めて言うまでもなく今年度のベストバウトはこの試合であろう。個人的には今日の試合はドームでの小橋VS秋山戦を凌駕していた。

今日の武道館はセミまでのカードはまるで地方大会の如くの並びであり、実質上ワンマッチ興行であった。メインのワンマッチで武道館を埋める。確かに超満員とは行かない会場であったが8割方埋まる武道館の観客を総立ちにさせ、感動させた二人は見事なメインイベンターになった。ノアフロントが正に未来の「三沢vs川田」「三沢vs小橋」もしくは「秋山vs小橋」という黄金カードにさせるべく設定した今回の丸藤KENTA戦は興行的に大ギャンブルであったと思うが、そのギャンブルにノアフロント、そして何よりメインの二人は見事に打ち勝ったと言えるだろう。

丸藤、KENTA、そして森嶋。今更新三銃士とか新四天王とか言う言葉は使いたくないし彼らもそんな呼び方で称されたくないだろう。いつか使おうと思っていた言葉、それが『トリプレッツ』そう、今日のメインを見終えた今、プロレス界の未来はこの3人、ノアのトリプレッツに託されたと言い切っていいだろう。私はそう確信した。
05:06 格闘技 スポーツ comments(2) trackbacks(0)
日曜日の競馬から
昨晩寝る前にアレだけ御託を並べたのだが、朝起きたら状況一変。お湿り程度で上がってしまったようで、まるで雨なんかどこかに行ってしまった模様である。どうやら昨晩書いたことは意味がなくなってしまった。今日の馬場状態ならヘイロー系ベタ買いでいいのかな。再度考えを修正したい。まぁこれだけぶれた時はどちらにせよダメかなぁ。

<東京11R> ◎カンパニー

とは言え軸馬を変えて来られたら厳しいので昨晩と同じで。一応軸馬としてカンパニーの名前を挙げたが馬券的にはボックスの方がホントならいいかなもしれない。さてその相手となるサンデーサイレンス系産駒は、枠なりにダンスインザムード、インティライミ、ハットトリック、ダイワメジャー、ファストタテヤマ等を考えている。押えの押えでアドマイヤムーンとスウィフトカレントを。この2頭には今の東京の芝は速すぎる(=野芝の割合が強過ぎて合わない)と思うんだけどなぁ。馬券的にはカンパニー1頭軸の三連複でも現時点で27倍にもなるのでこれでいいかなと。

<京都11R> ◎ボードスウィーパー

指数的には断然のトシザヘネシーだがこの馬はポカがあるのでオッズの割には全幅の信頼を置くのは少々危険かと。そこで指数的に2位だがトシザヘネシー同様抜けた数字を持っているボードスウィーパーを取り上げてみた。相手には勿論トシザヘネシーを。そして昇級緒戦が気になるが他に大した馬がいないのでビッグホワイトを。大穴には指数だけなら大きな顔できるメイショウスイセイを取り上げる。単穴にはマイニング指数1位の鮫島騎手のビッググラスを。

<東京9R> ◎ケイアイステルス

少し穴狙いに走ってみた。直前指数高いこの馬から。府中だと数字が高いだけに休み明け緒戦のここが狙い目かと。相手本線は指数高度で安定しているユーワハリケーン、穴目にはダンシングホーク、ソブリンブライト、サトノスローン、セトノヒット、コリントシチーという指数は高いが何故か人気のない馬を。セイウンワキタツはあくまで押えで。
13:31 競馬 comments(2) trackbacks(0)
天皇賞の予想など
私の住んでいる千葉県北西部は昨晩からかなりの量の降雨が続いている。週間予報ではどうにかもちそうな感じだったが、どうやら天皇賞当日は雨となりそうだ。ヤフーの天気情報によると、終始ぐずついた天候となりそうである。ただ今日の東京競馬場はレコードタイムが出る最高の馬場状態であった様に余程の大雨にでもならない限りは良馬場もしくは稍重馬場発表に落ち着くだろう。この辺の馬場発表の事情に関してはいろいろと漏れ聞くので実際の馬場状態と発表される馬場状態はリンクしていないと考えた方がよろしいかと思われる。残念ながら明日の私は、私用&九段下まで外出の予定がありリアルタイムで馬場の観察が出来ない状況なので如何ともしがたいが出来うる事ならギリギリまで馬場を良く見て考えた方が賢明かと思われる。

私の場合前売りで決め打ちせざるを得ないので、現時点でJRAの馬場発表は良だが実際は重に近い稍重馬場じゃないかなと見立ててみた。予想もそれを前提に組み立てたい。週中の展望でも触れたように土曜日の馬場状態ならば素直に母父が北米タイプの血脈でないヘイロー系産駒をベタ買いしていくというシンプルなものだったが、馬場がこうなるなら少々考えを変えてより欧州タイプの馬を選択すべきではなかろうかというのが私の読みである。

こうなると軸馬は欧州タイプのネイティブダンサーの血やノーザンダンサー系、更にはグレイソブリン系の血を持つ馬等に私の耳目は集まらざるを得ない。昨日までは全く買う気がなかったスウィフトカレントやアドマイヤムーン、更にはカンパニーやコスモバルク、アサクサデンエンにローエングリン等にも警戒が必要になりそうだ。

さてそこで軸馬探しになる訳だが、今の段階でレースの時間の馬場状態を読むのは非常に難しいが、和戦両用の構えでいくしかあるまい。で、本命をカンパニーにしてみた。今日みたいなレコード馬場はないだろうと踏み、ならば稍重に近い良から完全な重馬場になったとしても、どちらにでも応対できそうなグレイソブリン系であるこの馬の底値に賭けてみたい。完全に重馬場の方に馬場がシフトしているなら相手はサドラーズウェルズ系の2頭アサクサデンエンとローエングリンが本線、その逆に良馬場に近い方向にシフトしているならアドマイヤムーンとスウィフトカレントというヘイロー系の血とネイティブダンサー系の血を同時に持つ2頭にぶつけたい。
02:36 競馬 comments(13) trackbacks(0)
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