ガイチジャーナル

博打を、興行を、画面の中を、時々語ってみる
セパレイト・ウェイズ
日本テレビでは10年以上前に、まだ長嶋政権時代の話であるが、ジャイアンツ戦の分析を行いある結論に至った、という話を聞いた事がある。その結論とは「野球も サッカーの様な地域密着型の方向にシフトしないと20年後には地盤沈下しかねない」提案よりも10年早くその事態が来ている訳だが日テレの野球中継の現場で はテレビや雑誌で「読売」の名前が出るたびに苦虫を噛み潰していたという。局内で極秘裏に行われた世論調査でジャイアンツ人気の低下の理由として上位に挙 げられていたのが「読売の存在」であり「ナベツネの存在」であったからだ。

実はその10年前の分析の結果、日テレの現場サイドでは巨人中心 主義から変更していこうと言う事でスポーツ系以外の番組でもそれをシフトさせていくことになりその象徴としてのキャッチフレーズとして考えたのが長嶋監督 が大きく写るポスターに大きなバツが書かれた「巨人を棄てる」という刺激的なコピーだった。

しかしこうした方針、指針は結局読売上層部の不快感表明により全部吹き飛んだ。日テレスポーツ班現場サイドに根強くある読売不信はこの時がキッカケじゃないかと、如何にも事情を知っているという自称テレビ局関係者に話を聞いたがまぁ彼の話を半分に聞いたとしてもだ、現実問題として数年前にあった日テレの放送時間短縮要請を読売サイドが却下した段階でこうした惨状になる事は現場は分かっていたわけで、腹の底では「だから言わないこっちゃない」と思っているんじゃないのかな。

しかし原が監督に復帰してきてからというもの、最近の 東京ドームは若者含めて結構賑わっている。昨年はチケットソールドアウトも結構合っていい席はなかなか手に入りにくく、原-清武体制の成果が興行にも現れているようだ。こうした興行人気の復活は私も球場で感じているが問題はテレビのゴールデンタイム放映=メジャー興行、という広告代理店がこしらえた共同幻想めいた図式とどう向き合うのか、どう接するのか、ここに掛かっている。この問題設定、実は90年代以降のプロレスの歴史と重なる。力道山以降のプロレスの歴史は幻想との戦いの歴史でもあるのだ。

実は新日本プロレスが最高に利益を上げた時代は既に地上波のゴールデンプライムタイム から撤退していた時であった。今の新日しか知らぬ他人には冗談にしか聞こえないだろうが、当時の新日はエンターテインメント興行団体としては世界中でも トップ5に入ろうかという経営規模を誇っていたのである。しかしその後の新日はオポジション団体の設定を間違えて、創業者猪木も暴走をはじめ、徐々に自壊 していった。 野球が「興行」として生き残る道を考える時に、この新日の辿った道ほど参考になるものは無いだろう。ゴールデンプライム幻想からの脱却と興行第1主義の徹底、これが出来るか出来ないか、野球の興行として生き残れるのかの今後はそこに全てが掛かっている。
| ガイチ | 野球 | 18:07 | comments(45) | trackbacks(0) | pookmark |
維新成就
終わってみれば4勝2敗。巨人の楽勝?とんでもない。振り返っても勝ったのが不思議なくらい勝負は紙一重。日ハムは素晴らしいチームであったと再確認した。ダルビッシュが普通だったら?金子誠が怪我していなければ?相手チームは攻守の軸がいないのにこの大苦戦。流石パリーグの覇者だ。しかし勝負へのあくなき追求がベンチワークから少し見難かった点も指摘しておきたい。後手後手に回った点、ややセオリー無視になった点があったことは否めない。しかしそれはベンチ裏のこちらから見えない部分が作用しているのも事実であり、私のつまらぬ推測でしかない。そして今思うに、去年の日本シリーズ、阿部と高橋という主軸を欠き7戦までもつれこめたのは、ジャイアンツに底力があったんだなと再確認すると同時に、欠けている物があったが故に日本一になれなかったのも改めて実感した。

それは何か?ズバリ、指揮官の姿勢だろう。今年の原は、WBC優勝を経て、シーズン中もぶれずに常に堂々としていた。確かに原は名将ではない。であるが故に、修正能力に長けている。己の間違いを認め、いいと思えば他人の意見を即座に取り入れ、それを修正する。今日の日本シリーズ6戦目、昨年の第7戦で原の悪い癖である『将来伸びるであろう若手と心中』をやり過ぎて越智に仮託して失敗した。しかしこの日は違う。まず先発の起用。去年までの原ならば内海にもう一度チャンスを与えたと思う。しかしこの日は内容を最重視し東野を先発に指名している。そして内海本人にはきちんと自身の思いを伝えている。この辺が原が時には「人たらし」だとさえ言われる程の人心掌握に長けているゆえんだろう。

この試合ではもう一つポイントがあった。8回裏の2アウト後だ。越智の四球を見て即座にクルーンを投入したあの采配に、原の自己修正能力の成長を見て取る。昨年までの原ならば、あのまま越智の続投だったと思うが今年の原はいい意味での指揮官としての冷酷さを身につけている。勝利へのあくなき追求、悔い無き選手起用の結果、それがクルーン投入だった。冷酷と言うとどうしてもマイナスイメージを喚起してしまうが、言い換えれば勝負への非情さの追求とでも呼べば少しはニュアンスも変わるかな。とにかく、今年の日本シリーズ制覇は、原の指揮官としての成熟が齎せたと言っても過言ではないと思う。

そんな優勝が決まったその夜、原巨人3連覇を脇で支えた素晴らしきバイプレイヤー木村拓也が静かにバットを置いた。巷間漏れ聞くに巨人投手陣を支えた尾花コーチは横浜の監督になると言う。バッテリーコーチの西山も広島に移るかもと聞いている。一方木村はコーチになり、二軍では人身掌握術に長けた野村克則をコーチ迎え日ハムの鎌ケ谷でイキのいい打者を育ててきた荒井もコーチに。そして西武でいい兄貴分として慕われていた江藤を育成の打撃コーチに向かえた。清武は着々とチームの改革を推し進めているようだ。

讀賣新聞幹部の現場介入により辞任してから6年。巨人は今、生まれ変わりつつある。それは現場の原、フロントの清武による両輪体制が見事に機能しているからに他ならない。かつて巨人ファンが心の奥隅で希望していた形が実現しつつある。この優勝は巨人にとって過去の優勝とは異質の優勝だ。原−清武体制の巨人にとって、今回優勝は今までの巨人的価値観から脱却しつつある証であり、そして将来を見据えた本格的な巨人改革の第一歩であるからに他ならないからだ。

この日で全てが終わり、全てが報われる。そしてこの日から全てが始まるのだ。
| ガイチ | 野球 | 21:25 | comments(8) | trackbacks(0) | pookmark |
日本シリーズ開幕  ジャイアンツvsファイターズに寄せて
今日からジャアイアンツとファイターズの日本シリーズが始まる。この2チームは過去に共に後楽園球場を本拠地にしていた時に戦っている。そこでそのときのエピソードを含めた過去のエントリを再掲し、自分的にも気分を盛り上げたい(笑)

<2006.2.17 一部改訂>

過日、元巨人の名将藤田監督が亡くなった。各所で様々な人が藤田氏の人柄と実績を評価している、私も納得だ。過去の成績を見て名将と呼ばれるのは巨人ファン以外にも頷けるかなと思う。ただ第1次藤田政権期の野球は、勿論藤田氏の素晴らしい選手掌握術に寄るものも大きいが、何よりも長嶋が鍛え上げた若手選手の駒が豊富だった事と名参謀牧野茂の存在が大きかった。

牧野は川上V9時代の巨人野球を作り上げた人物でもある。サードコーチボックスに立ち選手にサインを送るスタイルを最初に実践し柴田をスイッチヒッターに転向させストッパーやセットアッパーという概念を日本野球に持ち込んだのも牧野の仕事だった。

彼は極めて難しい状況で監督を引き受けた藤田氏をサポートするために所謂「トロイカ体制」の一員として入閣をした。翌年癌が再発し本来なら「王監督」時代までヘッドコーチをする筈だったのだが離脱する事になる。王が監督を引き受けるまで牧野は言い続けた事がある「ワンちゃん、監督になる前にとにかくサードコーチボックスに立っておけ」しかしシャイな王氏はその言葉に対し首を縦に振ることは無かった。巨人での屈辱の監督時代を終えた王氏がダイエーの監督として再出発をした西武との開幕戦。王監督の姿が牧野が言い続けたサードコーチボックスにあったのは印象深かった。

藤田政権1年目、巨人は日本シリーズで日本ハムと対戦した。この時日ハムは研究に研究を重ね牧野の出すサインの一つを見破っていた。第2戦目、ピッチドアウトし打者は空振り、盗塁を阻止した。そう、ある条件が揃った時のエンドランのサインを見破ったのだ。しかし牧野はその後もサインを変えずに出し続け巨人3勝2敗で第6戦を迎える。試合の序盤、牧野はエンドランのサインを出す。日ハムは当然とばかりピッチドアウトしたがランナーもバッターも微塵も動かなかった。慌てる日ハムバッテリー。そう、牧野は日ハムがサインを見破った事を第2戦目の段階で既に知っていたがワザと知らぬ振りをしていたのだ。土壇場の6戦目に牧野は全てをひっくり返す。混乱した日ハムベンチはその他にも牧野が仕掛けた小さな罠に悉く嵌り結局何も出来ずに試合を落としそして巨人は優勝した。

今巨人の監督をしている原と江川は最後の牧野の教え子である。牧野は辞めるまで自ら目を付けたこの二人に事ある毎に野球の話をし続けたという。原と江川の野球観が似ているのは家庭環境と牧野の存在があろう。そんな牧野野球直系の原が貧弱と化した今の巨人をどこまで立て直せるのか、私は大いに期待したい。
| ガイチ | 野球 | 00:22 | comments(12) | trackbacks(2) | pookmark |
祝 三連覇!
8月の上旬、猛烈な追い上げを見せてきた中日とのゲーム差が1.5まで迫っても、原は対広島戦で二軍から将来のチームの軸となるべき高卒の好打者である田中を引き上げ、いきなりスタメンに使う。停滞するチームへのカンフル材として若手選手を起用する事は良くある事だが、原が田中を使ったのは、シーズン前から計画していた中長期的視野にたった上での選手起用だった。大田に中井、辻内などシーズン前にフロントとベンチにより強化指定された選手はシーズン中、1軍には登録しないが、幾度となく一軍の試合前の練習に呼び、空気に馴染ませ、更に二軍のコーチ陣も一軍の練習に呼び、一軍と二軍とで練習方針の確認をし、常に統一された方向性を選手達に与える事を定期的にして来た。

とは言え中日にすぐ後ろにまで迫られてきた段階での田中起用はサプライズの一言。何を隠そうこの日の田中起用に一番驚いたのは、原と共に巨人を作り上げ、若手育成を柱に据えてきた、遠征に帯同して来た清武だったという。追いかけられても慌てず騒がず、己の指針通りに戦略を貫く原の全く動じない態度に清武が心底驚いていた時、練習中にメンバー表を見たヘッドコーチの伊原も同様に驚嘆した。伊原は後日、記者にこの時のことを聞かれるとこう漏らしてたという「ウチの大将は腹が据わっているよ。誰にも出来る事じゃない」

育成と勝利。相反する事柄を両立させながら、シーズン前には殆ど罰ゲームに近かったWBC監督を引き受け二連覇へと導く。山口、松本、オビスポと育成枠での選手を一軍の戦力として育て上げ、坂本、そして中井と高卒の若手野手を着々と育て上げ、来年は木村正太や辻内らの若手投手が一軍のマウンドで軸となって活躍する・・・原が描いている青写真がそのまま現実となっていく。今年の優勝は原の理想がほぼ完璧な形で具現化した、完璧なる優勝であったと思う。

名将とは言われず、知将とも呼ばれず。カリスマ性は無く、巨人の4番目に打つ打者と揶揄され、選手監督として常にONと比較される悲運。メディアから賞賛される事が殆ど無い、決して野球エリートではないその野球人生を振り返った時(原は高校時代から親子鷹として注目を浴びたが、東海大系列は、高校も大学も今は名門と呼べるかもしれないが、当時は単なる新興学校でしかなく、大学時代は華のある六大学ではなく、東都リーグに所属していた)常に栄光と屈辱が混ざり合う原辰徳と言う男の、その不器用な生き方に、我々ファンは魅了され、そしてその頂きを見るに万感胸にくるものがある。祝三連覇、王も長嶋も監督時代に出来なかった偉業を、ONの出来そこないの後継者と呼ばれた男が、軽やかにやり遂げた。誰に自慢するでもなく、誰に誉められるでもなく・・・。しかしそれこそが原の真骨頂なのであり、私がこの男に惹かれる理由なのである。
| ガイチ | 野球 | 16:18 | comments(3) | trackbacks(0) | pookmark |
判断と決断
WBCの予選での話だ。イチローは緒方コーチに、試合前の練習でフリー打撃とシートノックを行うとすぐに試合時間になってしまい練習から試合に向う気持ちへの切り替えが出来ず、集中力を高めて試合に臨む事ができなくなると訴え、取りあえず外野だけでシートノックを止めてはどうかと提案した。緒方はその話を原にすると、原はその話に共感し、即座にその考えを取り入れ、外野だけでなく内野も止める事を決断する。

高代コーチが書いたWBC本でも触れられているが、原辰徳と言う男はある部分では相当に頑固であるが、ある部分においては極めて柔軟な思考の持ち主である。今シーズン、ジャイアンツはビジターでは試合前のシートノックを廃止しているが、これはWBCの時に効用を実感した阿部と小笠原が原にジャイアンツでもやりましょうと提案し、原がそれを受け入れたからである。結果的に天王山となった先月末のナゴヤドームでの中日三連戦で三タテされた中日の川相コーチが試合後に「試合前にシートノックすらやらないチームに負けたのが悔しい」と言っていたが、このコメントはジャイアンツが何故シートノックをしないかという真の理由を知らないから発せられたものである。このコメントを聞いた解説の山田久志が苦笑していたのは、中日がそれを知らないことについて、心中思うところがあったからかもしれない。

WBCは野球の素晴らしさを我々に再確認させてくれたが、同時にメジャー球界の技術や戦略などを、イチローや松坂を通して日本の野球界にフィードバックさせた効果もあったと思う。その速度は確かに急速でなく、ジワジワとではあるが、やんわりと内部から浸透しているのを随所に感じる。そう言えばメジャーリーグ所属の野手が下位打線に並んだが、これはコーチの伊東が打撃練習中に各選手のバッティングを見てイチロー以外は、日本にいた頃と比較して技術面で少し錆びていると感じ原に進言。原も同様に感じていたらしいがここから原が見事だったのは、その旨を本人にやんわりと伝え、選手納得の上で打順を組んだという。しかし技術面での疑念があったとは言え、メジャー所属の選手を下位に並べるのは、監督として相当に勇気が入る判断だ。ただ原という男は、原貢、藤田元司というアマ球界とプロ球界を代表する名監督直系の監督遺伝子を持つ男だけに、時としてこうした難しい決断を思い切って行う、しかもそれが結果的に簡単にしているように見せてしまう技術を持つ事は余り知られていない。部下の進言を聞き、そしてそれが正しいと思えば、自分が全ての責任を取る形で決断をする。常識を疑い、正しい事を求め続け、その決断には速度がある。決して派手さを伴わず何よりも密とするこうした原のスタイルは、WBCでもジャイアンツでも変わらない。

WBCキャンプ中に横浜の村田に対して守備練習の大切さを話し、村田をその気にさせ、村田自身が生まれて初めて守備練習をミッチリとトコトンまでやり遂げ、その結果が原が話したように打撃にまでいい作用を齎せたりもした事も実に原らしいエピソードだ。内川や川崎らにもキャンプから公式戦期間中まで絶えず話しかけ、モチベーションを上手く維持させただけでなく、技術面でも積極的なアドバイスを送った。原は、すぐにシーズンインしたこともあり、WBCでの自分の考えや行いを殆ど述べていないし、彼の性格から考えて、多分今後も殆ど話さないかもしれないが、いつかキチット原が何を考え、そして何を見て、どう判断したか、それを聞いてみたい。そしてそれを日本球界としての共通財産に出来れば今後のWBCに向けてだけでなく、アマプロ問わず、野球界全体のレベルアップに繋がると思えるだけに、その時が来るのを楽しみに待ちたいと思う。
| ガイチ | 野球 | 01:32 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
初夏の陽気に誘われて
昼間、問屋相手に挨拶回りをしていたら余りの暑さにビールが飲みたくなり、仕事を終え帰り道すがら目に入った神宮球場に行飛び込んでそのままナイター観戦してきた。試合は主軸は沈黙も若手やベテランが活躍し巨人が快勝。個人的に思ったのは、神宮球場のスピードガンは壊れているな、きっと!だってクルーンの161キロにも驚いたが、木田やグライシンガーが150キロ連発しちゃうんだから、何かが間違っているとしか思えない(笑)

さて帰宅中に携帯電話でクラウンカップのVTRを見るが、期待していたサプライズゲストが注目していたチョットゴメンナに邪魔されて逃げ潰れてしまうという私の馬券的には最悪な展開に。競馬は難しいなと実感するが今年に入りどうも地方が今ひとつ波に乗り切れないなぁと反省。まぁ元々川崎競馬は不得手ではあるが、今年はどうにもねぇ。まぁ昨年末の川崎最終開催が調子良すぎたんで調子に乗ったかなぁ。少し予想のスタンスを修正しないと不味そうだ。

今日は野球場でビール飲み過ぎた事もあり、日付変更線を跨ぐ前に眠くなってきたが、インターネットで予告を見て気になったので録画しておいた「アイシテル」という連続ドラマを見る。最近の日本のドラマにしては重いテーマを真正面から取り上げるナカナカの意欲作、眠気も吹き飛ぶ見事なスタートだ。これは最後まで見たいなと思わせるねぇ。1月から3月にかけて、私にしては珍しく在京キー局の地上波で放送されていたドラマを毎週楽しみに見ていた。「銭ゲバ」と「ありふれれた奇跡」という2つのドラマがそれだが、後で知ったがこの2本のドラマともそんなに視聴率は宜しくなかったらしい。私が面白いと思うドラマは視聴率が良くないみたいなので、このドラマも危ないかな(苦笑)ただ「銭ゲバ」にしても「ありふれた奇跡」にしても、扱うテーマは真逆であるが、時代との併走感が心地よいテレビドラマとしての「核」を持った素晴らしいドラマだったと思う。日本のテレビマンもなかなかやるなぁと感心した次第だ。

まぁ一視聴者として、視聴率が高かろうが、低かろうが見ているこちらには全く関係ない話なのでホントはどうでもいいんだけれども、あんまり数字が低いと打ち切りになってしまうからなぁ・・・。まぁそんな心配は脇に置くとして、とにかく若者向けに媚びたドラマ作っとけ的な、事なかれ主義なご時世に、世間からの反発覚悟で『覚悟』を持ったドラマを作ろうと思った制作陣に敬意を表しつつ、最終回まで楽しみにしたいと思う。
| ガイチ | 野球 | 03:47 | comments(9) | trackbacks(1) | pookmark |
原という男  WBC優勝に寄せて
韓国との第4戦、主砲村田がヒットを打った後、裏太ももを痛めて怪我をしてしまった。原はベンチでそれを見た瞬間、まだ医師の診断も出ていない段階で栗原召集を決めた。村田のアクシデントが起きてわずか4分後だ。それから7分後、つまり村田のアクシデントが起きてから11分後には、広島の松田オーナーに現地のスタッフから連絡が入り、その後直ぐに栗原の下に打診があり、栗原は快諾した。栗原起用は彼が落選した当日、コーチの篠塚相手にその日の最後まで練習していた姿勢を評価しての事だった。原はアメリカに旅立つ前にわざわざジャイアンツの2軍の若手選手を集めて、栗原のこうした姿勢を見習えと檄を飛ばしたという。村田はチームとの帯同を希望したが、原は「一刻も早く怪我を治してグラウンドに戻って来い。気持ちは受け取ったから」と伝え、横浜球団に謝罪の電話を入れ現場スタッフに村田が最も早く帰れるように手筈を整えさせた。

もしも優勝を逃していたら原は全責任を負う事になっていた。マスコミから総バッシングを受けたのは間違いない。正直言えば北京惨敗後の代表監督なんて貧乏くじ以外の何物でもない。しかしそれを野球人としての最高の誇りだといって引き受けてまず最初にした事は「原ジャパン」という風にチームが呼ばれる事を避けるために、関係者にチームの愛称を決めさせた。代表チームは日本のものであり監督のものではない、という原の信念だ。コーチの人選は原が全て決めたが、選手選考は各コーチからの推薦、そして前代表チームのキャプテン宮本に北京でのチーム状態を詳細に聞き、それらを参考にして選抜した。スコアラーには腹心の西山らジャイアンツスコアラー陣を中心にして世界中から入念にデータを取り続けそれを高代や伊東コーチらに解析させる。そして何故かグアムだった(まぁ深くは突っ込まない)代表合宿地を日本に変えさせたのも原の希望だった。

毎年オフになると食事を共にしているイチローには、その食事会の席でチームリーダーを任せると明言した。打てなくて悩んでいるイチローを最後まで使い続け、そして最後の最後で最高の形で結果が出た。第2ラウンド開始前の練習で原とイチローが二人して球拾いしている姿を見て、感じるものがあったのは私だけではなかろう。城島が退場となったあの一件の後、原は審判に謝罪に行き、更に城島へのフォローも忘れなかった。

原は決して名将ではない。そして名監督とも呼ばれない。世間の評価もそうだ。采配は常に批判の対象になり、常にバッシングを受ける。これは現役時代から変わらない。今日の試合後のインタビューでも「監督が上手ければもっと点が取れていた」と自分の采配の非を認めていた。世間から名将との誉れ高いあるベテラン監督からは、その采配を時に「バカじゃなかろうか、ルンバ♪」などと揶揄されWBC期間中も批判され続けていた。その作戦がコーチの発案であっても原は余程の事がない限り全て自分の責任として背負い込んだ。「原じゃダメだ、経験が無いし、ワンチャンみたいなカリスマ性がないからな、やっぱり適任は星野君じゃないか」そして監督が決まったあとも「原君だけじゃ心もとない。ワンチャンに助けてもらわなくちゃダメだ」と、最後の最後まで自分のチームのオーナーにこうしてバカにされ蔑まれていた。

今回こうした結果が出ても尚、世間からもそして自軍のオーナーからも原の采配を称える声が出ることは殆どないだろう。ジャイアンツの監督5年間で3度のリーグ優勝、1度の日本一、そしてWBCではキューバに2連勝、韓国に3勝、アメリカにも勝ったという代表監督としてのこの燦然たる実績は殆ど評価される事はなく、もしも今年ジャイアンツが優勝を逃せば、親会社の新聞社の意向以降により原は監督を解任され、星野がその後釜に座る事が決まっていると漏れ聞く。

現役時代からONの後継者を独りで担う事を期待され、監督としても同じ役割を期待され、そしてそれなりの結果を残しても評価はされない。野球人として死ぬまで付き纏うであろう、こうしたイメージを自分の意思に関わらず背負い込みながら、原辰徳という男は生きていくより他ないのだ。それが代表チーム名に自分の名前が付く事を嫌った男の運命であり宿命なのだ。
| ガイチ | 野球 | 16:47 | comments(1) | trackbacks(2) | pookmark |
まず一歩  WBC、第1次登録メンバー決定!

いよいよ第2回目を迎えるワールドベースボールクラシックに参加する全16チームの第1次登録メンバーが発表された。日本代表は既に公表されていた選手を追加召集している。メンバーは以下の9人。個人的に田中賢介と福地、永川の登録は良い選択だったと思う。

◇追加召集選手
・ [投手]武田勝 - 北海道日本ハムファイターズ | 永川勝浩 - 広島東洋カープ | 寺原隼人 - 横浜ベイスターズ | 岡島秀樹(ボストン・レッドソックス) | 小林雅英(クリーブランド・インディアンス)

・ [捕手]高橋信二 - 北海道日本ハムファイターズ

・ [内野手]田中賢介 - 北海道日本ハムファイターズ | 西岡剛 - 千葉ロッテマリーンズ

・ [外野手]福地寿樹 - 東京ヤクルトスワローズ

最終メンバーはこの中から28選手に絞られ、2月25日に発表されるそうだが、亀井と田中賢か福地は交代してもいいだろうね。まぁ亀井は多分本メンバーには選ばれないけれども、組織論としてこうした選手を入れておくのは間違いではない。高い水準で集まる選手の中には、こうした人と人とをうまく結ぶための潤滑油的な存在が必要になる。まぁ亀井じゃなくてもホントはいいんだが、原にしたら次軍の選手と言う事もあり、理由無く叱れる(チームの空気を変える為などの理由で)選手を入れておくのは悪くない事だ。ただ選出したのは亀井の成長を即するのが一番の狙いであり、ある意味原によるWBCの私物化だと言えなくも無いが、星野に比べれば可愛いじゃないの(笑)止むを得ない状況の下こうした重責を無理矢理背負わされた以上、少しは利用したっていいじゃないと原の立場を、軽く弁護してみる。あぁ、こうして書いていても弁護力が弱いなぁ。

因みに日本代表の第1次登録メンバーは以下の通り。亀井の話は除くとしても、限られた条件の中で、なかなかいいメンバーが集まったと思うが、今回は相手が強敵でねぇ。(一部メディアでは、アメリカはメンバー落としてきているとかいっているバカな人がいるが、何をどう見たらそうなるのか教えて貰いたいものだ)でも、とにもかくにも、野球ファンとしては今から楽しみである。

それから、現時点でアメリカではWBCの話題が殆ど上がらないとかいっている人がいるが、何を言っているんだという話である。スーパーボウルの2週間前、野球の話はおろか他のスポーツの話だって何にも出てこないのが当たり前だって言う話である。現在のアメリカメディアには、オバマとスーパーボウルと、例のハドソン河にスーパー不時着した飛行機の機長さんの話題しか出てこないんだから(笑)逆に言えば今から盛り上がっていてはおかしい話だよ。アメリカのスポーツはこれからスーパーボウルで持ちきりになり。その後NBAやNHLのオールスターゲームを経て、いよいよ3月から野球の話がちらほら出てくるのが普通である。そんなにせっつかなくてもいいじゃないの。

WBC日本代表第1次登録選手
【投手】 20名
松坂大輔(レッドソックス)
岡島秀樹(レッドソックス)
小林雅英(インディアンス)

涌井秀章(埼玉西武)
岸孝之(埼玉西武)
小松聖(オリックス)
ダルビッシュ有(北海道日本ハム)
武田勝(北海道日本ハム)
渡辺俊介(千葉ロッテ)
岩隈久志(東北楽天)
田中将大(東北楽天)
杉内俊哉(福岡ソフトバンク)
和田毅(福岡ソフトバンク)
馬原孝浩(福岡ソフトバンク)

内海哲也(巨人)
山口欽也(巨人)
藤川球児(阪神)
岩田稔(阪神)
永川勝浩(広島)
寺原隼人(横浜)

【捕手】 5名
城島健司(マリナーズ)

細川亨(埼玉西武)
高橋信二(北海道日本ハム)

阿部慎之助(巨人)
石原慶幸(広島)

【内野手】 10名
岩村明憲(レイズ)

片岡易之(埼玉西武)
中島裕之(埼玉西武)
田中賢介(北海道日本ハム)
西岡剛(千葉ロッテ)
松中信彦(福岡ソフトバンク)
川宗則(福岡ソフトバンク)

小笠原道大(巨人)
栗原健太(広島)
村田修一(横浜)

【外野手】 7名
イチロー(マリナーズ)
福留孝介(カブス)

稲葉篤紀(北海道日本ハム)

亀井義行(巨人)
青木宣親(東京ヤクルト)
福地寿樹(東京ヤクルト)
内川聖一(横浜)


こうして改めてメンバーをみると各リーグの特徴も透けて見えてくる、非常に面白い選考となっているなぁ。高代と山田が厳選して選んだとも聞いているが、そうした気配をうかがわせるなかなか玄人好みの渋いところもあり。一体どういう打順を組んでくるのか、楽しみだなぁ。この辺は原と高代のお手並み拝見といきたい。

| ガイチ | 野球 | 18:17 | comments(0) | trackbacks(4) | pookmark |
サムライジャパン 始動
あるブログに今度のWBCのコーチ人事を星野人脈だと書いていたのを見たが、いったい何処が星野人脈なのか私には良く分からない。まぁあえて言うならば与田くらいしか思い当たらないのだが、その与田にせよ星野とベッタリという訳でもあるまい。それにコアな中日ファンなら知っていると思うが、山田久志と星野の仲は良くないどころか今となっては下手をすれば犬猿の仲にまでなっているのであるが、その辺を知っていて書いているのか甚だ疑問だ。星野の力を過剰に評価するのはよした方が賢明である。まぁ讀賣や星野が憎いと言う気持ちは良く分かる。確かに政治も野球もダメにしている筆頭が讀賣新聞社である事に異論はないがそもそも論で言えば原が好きな巨人ファンは他の誰よりも讀賣新聞とナベツネと星野を嫌悪しているのであり、そんな事は他の誰に言われなくてもしっとるわい!つ〜事でもある。

序でに言わせて貰うと、以前、原は山田を巨人のコーチに招聘しようとした事もある位に交流がある。高代にいたっても同様で原は盟友である江川を通じて選手時代から高代の能力や人柄を知っていた。今回あの江川が珍しく自分の口からWBCにあたって、球拾いでもいいから協力したいと言っているのは、高代や原という旧知の仲の人らがいるからだ。特に江川にとって高代は法政大学時代から頭の上がらない先輩であり、その関係は今も切れていない。 伊東を総合コーチに就任させたのも原の人脈からきている。原が評論家時代に伊東とは交流が始まったらしいが、伊東のコメントなどを読んでいると原の事が度々出て来るのは決して偶然ではない。山田、伊東、高代というコーチングスタッフは原たっての希望だったらしいが、そのまま引き受けてもらえたのは何よりだっただろう。ただ噂によると打撃コーチだけが違ったそうだ。一部の噂では他球団にいる打撃コーチだったらしいのだが、寸前で原はその球団に迷惑が掛かると判断し依頼しなかったそうだ。果たしてそれが誰だったのか?パリーグの打撃コーチだったらしいが・・・誰だったのかなぁ・・・ 少し気になる。

今年の日本シリーズでは、第7戦で原らしいミスを犯して日本一の座を取り損ねたが、WBCではどうなるか。ひとまずコーチの人選に関してはほぼ構想通りの素晴らしいものだったと思う。あとは選手選考になるが、ここさえ間違わなければ、ある程度の目安はつくだろう。キャンプ地も原の意向で宮崎に変更されたし(そもそも雨天練習場もないハワイでやろうとか言い出していたのは誰だったんだ?・・・まぁある程度見当はつくけれども)選手のモチベーションコントロールに関してだけは原は現在の球界で随一だろうし(以前このブログでも紹介したセリーグ選抜を率いた時のエピソードはナカナカ秀逸だった)あとは運を天に任せようではないか。まぁホント言えば野村が冥土の土産がてらにやらせても良かった気がしないでもないが、あのおっさんも表ではやりたそうなんだが、裏ではカナリ強めに断っていたらしいし・・・本音はどっちだったんかなぁ・・・
| ガイチ | 野球 | 04:57 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
本当に手は尽くしきれているのか?
『サッカーで一番大事なのは人をどう並べるか、組織をどう構築するかです。パッと見た瞬間に納得できる並びでないといけません。例えば日本代表の左サイドバックにもともと右サイドバックで右利きの加地選手を置くというのは、ナンセンスだと僕は思いますね。左サイドバックには左利きを置かなければいけない。サッカーは右利きが11人いるとボールが左回転になるので、どうしても左寄りに行ってしまうんですよ』 (二宮清純氏との対談より引用抜粋)

中西哲生といえば、グランパスエイト時代よりもやはりフロンターレ時代の時に親近感を持っている。レイソルファンとしてテツのクレバーなサッカーは正直眩しく光って見えたものだ。テツは私が思うに今、一番テレビで論理的な解説が出来るサッカー解説者の筈なんだが彼の持ち味を生かした番組を既存のメディアはどこも作れないもどかしさがどうしても残る。

『学生時代、体育の選択に際し柔道と剣道を選ぶ事になったのですが、僕は迷わず剣道を選びました。それは野球におけるバッドを握る、振るという行為で使われる筋肉の収縮の動きが剣道と同じだからです。柔道の場合、野球のそれとは全く逆になるんですね。ですから迷わず剣道を選択しました。陸上競技や水泳でも他の競技を見る時にも、必ずそういう筋肉の動きや体の動き方などを野球と比較していましたね』

前にも触れたが原辰徳は現役時代からいわゆる通り一遍の優等生的な発言を繰り返す「面白い事を言わない(言えない)男」という評価が下されていた。上の話はその昔、ファン向けの雑誌で野球少年向けに語っていた話だが、非常に興味深い内容である。原といえば最近星野JAPAN率いる全日本チームと自ら選らんだセリーグ選抜チームで対決した時、試合開始前のミーティングでこう鼓舞した。

『相手は北京五輪で金メダルを取る日本代表チームだ。そう言う相手に臆する事なく堂々と戦おう。 君達は、決して相手メンバーに劣ってなどいない。 この中には代表に選ばれずに悔しい思いをしているヤツもいるだろう。そうした気持ちをプレーに込めて命懸けで闘おうじゃないか!』

試合後に赤星や鳥谷、そして栗原などがあのミーティングで選手の気合いが相当に入ったけども、結果的に気合いが入り過ぎたと笑っていたのが印象深い。原といえば、抽象論しか言わない言葉を持たない男というのがパブリックイメージだが、剣道の話もミーティングの話も実は原の本質をしめしている。彼の野球センスは父である東海大学野球部総監督である貢氏と入団当時に薫陶を受けた牧野と藤田によって培われた。以前少しだけだが原から牧野の話を聞いた時のスリル感は今も明確に覚えているんだが、こうした瑞々しい言葉の数々を今のメディアは原から引き出せないのがもどかしくてならない。

確かに数字を取るために人気のあるタレントさんを中継番組に呼んで華やかさを出すのもいいだろう。耳目を集めるためにクイズを流してもいいだろう。カメラワークをもっともっと工夫してみせる必要性もあるだろう。しかしその前に制作者サイドが解説者やプレーヤーから本当に深みある言葉を引き出せているのか、その努力を怠っていないか、と思わずにはいられない。聞き手に言葉を引き出せる熱意や技はあるのだろうか?これはテレビに限らぬ話だが、『受け手』サイドの『薄さ』が気になる今日この頃である。
| ガイチ | 野球 | 02:56 | comments(11) | trackbacks(0) | pookmark |
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